熊本県は九州本島の中央部に位置し、福岡、大分、宮崎、鹿児島の各県と境を接する。
海上で有明海を隔て長崎県とも接する。
東部の阿蘇地方に日本第2位の阿蘇カルデラを持つ阿蘇山や九州山地の山々が聳え、西部は熊本平野が有明海に、八代平野および芦北地方のリアス式海岸が不知火海に面する。
その間に宇土半島が突き出し天草諸島に続いている。
中心都市である熊本市は、市域の70万人超の人口を支える水道水が全て地下水でまかなわれている世界でも稀有な都市である。
熊本県の領域はかつての肥後国のそれとほぼ重なるが、肥後国は古代においては、「火の国」または「肥の国」と呼ばれていた。
これは八代郡ひ郷(肥伊郷)=現在の八代郡氷川流域に古代の多氏の流れを汲む「火君(ひのきみ)」と呼ばれる有力豪族がおり、地域の中心であったことに由来するとされている。
肥の国はやがて、現在の佐賀県・長崎県の地域をも含むようになるが、7世紀終わり頃に肥前国と肥後国に分けられた。
肥後国は生産力が高い豊かな土地で、地理的にも重要と判断されたため、律令体制下では大国の一つとされた。
熊本空港(阿蘇くまもと空港)が、熊本県において主な空港である。また、熊本県天草市には、天草飛行場がある。
路線バスは、熊本都市圏では九州産交バス(産交)・熊本電気鉄道(電鉄)・熊本バス(赤バス)・熊本都市バス(都市)の4事業者が運行しているが、都市圏以外は産交バスが大部分の地域をカバーしている。
高速バスも産交がほぼ独占し、一般道経由の長距離路線もいくつかある。
路線網は熊本市中央区の熊本交通センターをターミナルとして各方面へ伸びている。